木と向き合い、無心に彫る

一本の木材が単なる素材ではなく、長い時を静かに刻んできた器として、その奥深くに潜む仏や動物の姿を浮かび上がらせるー。

その卓越した技の世界に触れ、四十代にして心を奪われた私が、彫刻という表現の奥行きと、師・植草等雲先生のもとで学ぶ日々を、生徒の視点からお届けします。

木と向き合い、無心に手を動かすひととき。
静かな没頭が、日常の喧騒から心を解き放つ――その感覚が、ここから伝われば幸いです。


わが師

木彫家 植草等雲

戦後、日本で唯一の木工・木彫専業企業として長年業界を牽引し、由緒ある寺院から仏師の名誉も授与された実力派の木彫家。企業経営で培った幅広い視点と、木工の現場で磨き続けた木材に関する豊富な知識、確かな技術、そして仏師としての深い造形理解を併せ持つ。現在は、こうした蓄積を次世代に伝えるため、プロの現場で実際に用いられてきたノウハウを惜しみなく伝授する木彫教室「等雲伝統木彫技術協会」を主宰。

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